マルチ商法(連鎖販売取引)

販売組織の加盟者が消費者を組織に加入させ、さらに別の消費者を紹介・加入させて、組織を拡大していくものです。

被害者になると同時に、加害者にもなってしまいます。
最近では、ネットワークビジネスと称しているものもあります。

「会員になって新規購入者を紹介してくれたら、高いリベートが手に入ります」

「月に１００万円の利益をあげている人もいます」

「この商品は売れますよ。確実に儲かります」

「会員を増やすと、その会員が頑張ってくれた分もあなたの利益になります」

「楽に儲けられますよ」

等と勧誘し、販売会社が加盟者に商品を卸す形で発足するが、加盟者が販売員となって新加盟者を連れてくると元の加盟者は昇進し（これをリクルートという）、報奨を得る事が出来ます。

このようにして次から次へと加盟者を増やす活動が反復され、組織は雪だるま式に膨張します。

このような拡大の推進力となる報奨は、自分が連れてきた新加盟者の支払う加盟金の一部または全部、もしくは新加盟者の商品仕入れによる卸売利益のうちの勧誘成功報酬分になります。

このような商法は、物が売れるか否かに関係なく組織が拡大し、組織の拡大につれて上層部の人間はいながらにして金銭を手にするのに対し、末端加盟者は在庫を抱えざるをえない等、人口が無限にいない限り、最末端加盟者や消費者に被害を生み出す事になります。

又、表面上は合法的なマルチ商法を装っているが、その実質はねずみ講の場合も多く見られ、この手の悪徳商法は決して今に始まったものではないですが、これだけ教育が充実し、ネットに情報があふれる時代になったにも関わらず被害者が続出しています。

自身が被害者だという事に全く気付いていない事があります！！

「何もしなくても月１００万円の収入が入ってくるようになる」

と言うような誘いを受けて恋人、後輩、友人に始まり、さらにその人たちの知人にも広がっていきます。

例えば、それぞれの会員は、入会金を払ってネットワークに入会し、各種セミナーに参加してさまざまな教育（別の言い方をすればマインドコントロール）を受けた後、仮に３５万円の浄水器・サプリメントからなる「スターターキット」を自由意志で購入した後に（これを義務化すると違法になる）、今度は自分の傘下の会員集めに走るという流れになります。

上流の会員から買わされた色々なものを含めると出費がトータルで仮に６０万円、ネットワークから受け取った額は、仮にトータルで３０万円弱だとします。

数ヶ月懸命にリクルート活動に励んだあげく、差し引き３０万円の損になり、買わされた浄水器だけが残る事になります。

このように楽に儲かると思い友人等を誘い気づいた頃には信用もなくし、残るのは借金だけと言う事になりかねません。

結局のところ、自身がこのシステムの異常さに気が付かないかぎりこの手の悪徳商法は増え続きます。